「旅のたね」特集4 前橋ラーメンを食べよう

前橋に来たら食して欲しいご当地の味

良質な小麦に清らかな水。豚肉も野菜も特産です。
ならば、美味しいに決まっています。前橋のラーメンは。創業時の味を守り続ける老舗、独自の一杯を求める進化系。
さあ、きょうはどこで食べようか。

アンドレ カンドレ

驚きの透明醤油ラーメン
昼はラーメン店、夜は酒場という二刀流。どちらもあのメジャーリーガーのように本格派です。
ラーメンは基本的に透明醤油、たまり醤油、それと2つをブレンドし裏メニューから昇格した「あいだ」 の3種類。麺を細麺とちぢれ麺から選べ、トッピングも豊富にそろっています。
店長の藤澤克成さん一押しの透明醤油を細麺でいただきました。 函館の塩ラーメンのような透明なスープは2種類の透明醤油をブレンドします。煮干しを加え一煮立ちさせて「返し」を作り、赤城鳥の鶏ガラや豚のげん骨、鶏ひき肉で取った動物系スープと合わせます。甘いスープです。しかし、すっきりしている。脂身の少ない部位を使い、透明感を保っています。
特注の細麺は全粒粉入り。低加水率で、噛むとパツンパツンと歯切れが最高。喉越しもよし。縮れ麺はモチモチしているので、たまり醤油に合うようですね。

  【データ】
・住所 前橋市住吉町2-8-14
・電話 027-215-7080
・営業 12時~14時(スープ切れで閉店)
・定休 水曜、日曜、祝日

【主なメニュー】
透明醤油ラーメン・・・900円
たまり醤油ラーメン・・・900円
あいだラーメン・・・900円
特製チャーシュー麺・・・1800円
ねぎ玉鶏そぼろ丼・・・400円
プラスワン
ねぎ玉鶏そぼろ丼

ねぎ玉鶏そぼろ丼

藤澤店長は和食の経験が長く、食材の旨味を最大限に引き出します。
ねぎ玉鶏そぼろ丼は親子丼を進化させた逸品。国産鶏のそぼろを味噌と味醂で味付けし、日本酒で炊き上げ、薄口醤油で香りを付けました。炊き立てのごはんの上に、そぼろと小口切りした青ネギを、さらに中央に榛東村のブランド卵「岩田の卵」の黄身を乗せます。あとは好きに食べましょう。

麺屋 五鉄

海老と味噌のマリアージュ
「ご」と白字で染められた青い暖簾をくぐると、いい匂いが漂ってきます。
たまりませんね。
コの字型のカウンターからはご主人、今井拓矢さんが調理する姿が見られ、ワクワクします。
自信の一杯、海老味噌ラーメンをいただきましょう。干した甘エビを細かく刻み、北海道など数種類の味噌と合わせるそうです。豚骨ベースのスープは1日半かけて強火で煮出します。野菜や果物も加わり、力強く甘みのある独特の味に仕上がります。 濃厚な海老味噌を強烈なスープが下支えし、まったくしつこさを感じさせません。香ばしくまろやか。海老の風味がプンプン追いかけてきます。
麺は中太ストレート。つるつるでモチモチ。濃厚なスープによく合います。縮れ麺は必要以上にスープを絡めてしまう。細麺はスープに負けてしまうし、太麺では乱暴な感じになりそう。「21年前に開店した際、先代の父が試作を繰り返して、たどりついた特注の麺。うちのスープに一番合う」と2代目。
具も豪華です。大きなバラ肉のチャーシューはとろとろに柔らか。味が染みた半熟の味玉、メンマもすべて手作り。季節によって変える青菜は口をさっぱりしてくれます。
ネギと一緒にちょこんと乗ったサクラエビに春を感じました。

【データ】
・住所 前橋市住吉町2-12-8
・電話 027-235-5747
・営業 12時~14時、18時~22時30分
・定休 月曜、火曜

【主なメニュー】
醤油・・・800円
塩・・・800円
海老味噌・・・900円
ムール貝の塩味・・・1000円
そぼろめし(ランチ)・・・200円

 
 
プラスワン
そぼろめし

そぼろめし

平日のランチは大盛りが無料になりますが、お腹に余裕があれば「そぼろめし」がお薦め。
豚の挽肉とチャーシューを細かく切り、スープと醤油ダレで煮込みます。ショウガが効いて意外とさっぱり。甘さ控えめで、白飯の最高の「友」。最後にラーメンのスープをかけて雑炊風にするのもありですね。

地鶏らーめん翔鶴

贅沢極まりない黄金スープ
地鶏からスープを取る贅沢な地鶏ラーメンを味わえます。前橋では元祖的な店です。
お薦めは塩。醤油や限定もありますが、地鶏の滋味深い旨味を感じるには一番でしょう。 透明感のある黄金色のスープから味わいます。宮崎産の地鶏、奥久慈軍鶏と赤城鶏をじっくり煮出すそうです。
「雑味がなく、すっきり。それでいてコクがある。スープが命」と店長の広瀬郷さん。味の決め手となる塩だれは企業秘密とか。魚介系を感じます。
細めのストレート麺は自家製麺。群馬県の地粉に北海道産の高級小麦「ハルユタカ」をブレンド、つなぎには地鶏の卵を使っています。丼の中にきれいに畳まれて提供されます。茹で加減はやや硬め。噛むとプツン。歯切れが最高にいいですね。
麺量は150㌘ですが、無料で220㌘の大盛りにできます。これはうれしい。
大判のチャーシューは丼の中で存在感があります。地鶏スープで4時間炊き出し、赤ワインや黒糖、魚介エキスの入った特製ダレに丸1日漬け込みます。口の中でほろり。味の染みた地鶏の煮玉子はもちろん半熟。太目のメンマもいい味しています。

【データ】
・住所 前橋市関根町2-7-13
・電話 027-226-5657
・営業 11時~14時30分、17時30分~21時
・定休 月曜(祝日の場合は翌日)

【主なメニュー】
塩らあめん・・・670円
中華そば・・・670円
バター、煮玉子・・・130円
焼き餃子・・・300円
ランチDセット(唐揚げ丼)・・・180円  
プラスワン
唐揚げ丼

唐揚げ丼

ランチは4種類のお得なセットがあります。
濃厚な地鶏の卵を使った卵かけご飯も捨てがたいですが、「子」ではなく「親」にしましょう。
唐揚げ丼です。カラッと揚げた大ぶりの唐揚げを醤油ベースの特製ダレにくぐらせ、ご飯にのせます。ご飯にもタレがたっぷりかかっていて、最後まで美味しくいただけます。スープをかけて雑炊風にしてもいいですね。

柳麺 ととや

30年継ぎ足した宝物の「返し」
釜に麺を入れて1分。すぐに冷水で締めます。蕎麦の「柚子切り」のような瑞々しい極細麺がざるにきれいに盛られています。
1番人気の「江戸つけめん」。小盛りにすると、煮卵が半分付いてきます。
まずは麺のみ啜ります。歯応えよし、喉越しよし、風味よし。 2種類の小麦粉にさらにパスタに使うデュラムセモリナを加え、加水を少なめに製麺。これを4日熟成させるとか。手の込んだ麺ですね。 熱々の汁からは蕎麦屋さんのようないい香りが漂ってきました。
動物系のスープに2種類の鰹節、昆布、シイタケから取った和出汁を加えたWスープを蕎麦の「返し」に合わせます。 汁の中にはほろりと口の中でとろけるチャーシュー。4時間かけて「返し」で煮ます。 至るところで蕎麦の技法が採用されていますが、そのはずで元は蕎麦店。16年間経営してから「ラーメンの方が面白そう」(店主の谷藤勉さん)と業態を変更し17年。 「『返し』は蕎麦屋時代から30年以上継ぎ足している」宝物。
蕎麦もメニューにあり、根強いファンがいます。息子の望さんも厨房に入り、二人三脚で頑張っています。
 
【データ】
・住所 前橋市五代町486-1
・電話 027-269-9801
・営業 11時30分~14時30分、17時30分~21時
・定休 月曜、第3火曜

  【主なメニュー】
ととやめん・・・770円
江戸つけめん・・・770円
牛汁麺・・・880円
うますぎそば…770円
ミニもつ丼・・・350円
プラスワン
ミニもつ丼

ミニもつ丼

ミニのご飯物は3種類。
もつ丼、ちゃーしゅー丼、カレーライスとあり、いずれも350円(ドリンク付きのセットは400円)。
白もつは圧力鍋で煮込んで柔らかくしてから、さらにニンジンやコンニャクと一緒に煮ます。味付けは甘味のでる麹味噌に加え、やはり秘伝の「返し」を使い、味に深みを与えます。タレがたっぷりで最後まで美味しくいただけました。

陳さん館

上州名物雷ラーメン食べられます
 醤油ベースの激辛スープに極太平打ちの麺。豚肉やコンニャク、野菜がたっぷり入って体がポカポカする「上州名物雷ラーメン」が味わえます。
「上州ラーメン」という人気チェーンがかつて前橋市を中心にありました。創業は1964(昭和39)年。地産地消なんて言葉がなかった時代、特産の食材を具にし、上州名物の「雷」をイメージした激辛ラーメンを開発しました。激辛も走りでしょう。
創業者は全国一のカラオケチェーン「まねきねこ」を展開する腰高博社長のご尊父。暖簾はすべて下げられましたが、流れを汲む店が「陳さん館」です。
陳さんこと陳樹国さんは35年前に来日しました。中国では大学の先生で、料理経験はなし。上州ラーメンで修業し、30年前に独立しました。独立時に先代の社長から譲り受けたのが上州ラーメンで使っていた半世紀ほど前の製麺機。これを使い、平打ち麺と細麺の2種類を自家製麺します。
「雷ラーメンがあるから、店が続いている。社長やお兄ちゃん(腰高社長)には本当によくしてもらった」と感謝の気持ちを忘れない陳さん。「66歳になるけど、毎日楽しいよ。これからも雷ラーメンを守っていくよ」と陽気に話してくれました。

【データ】
・住所 前橋市小相木町578-1
・電話 027-255-2301
・営業 11時~14時、18時~24時
・定休 月曜

【主なメニュー】
特製ラーメン・・・500円
上州手打みそラーメン・・・600円
上州名物手打雷ラーメン・・・700円
陳さん豆腐・・・500円
焼き餃子、水餃子・・・350円

 
プラスワン
陳さん豆腐

陳さん豆腐

陳さんお薦めの一品はその名も「陳さん豆腐」。
上州ラーメンの先代から「3分で作れるメニューを開発して」と頼まれて独自に作ったそうです。絹ごし豆腐を薄く切り、醤油ベースのスープで煮てから、卵でとじます。ネギを散らして出来上がり。オムライスの豆腐版のよう。あっさりと、いいつまみになります。

来々軒支店

青竹打ちのコシのある麺
創業は昭和6年。前橋市内に現存する最古のラーメン店です。
青竹を使った手打ちの麺、あっさりした懐かしいスープ、手の込んだ具材。どれも創業時の味をかたくなに守っています。レトロな木製のお品書きも昭和を感じさせます。
麺は温度が安定する地下室で前日の夕方に打ち、一晩寝かせて熟成させます。大鍋で泳がせるように茹でるのが特長。茹でムラがなく、最後までしっかりしたコシを楽しめます。
スープは豚が主体。臭みを消すため、ある野菜を入れるだけ。特定の部位を時間をかけて煮出すと、くどくなくキレのいい味に仕上がるそうです。
チャシウと表記する焼き豚は食紅で縁が赤く染まっています。これまた昔懐かしい。しっかり弾力があり、噛むたびに肉の旨味を味わえます。  メンマも手が込んでいます。塩漬けではなく、乾燥メンマを中国から輸入。水で戻して味付けします。 力のいる青竹打ちのため、3代目の店主、小川髙志さんは腰や膝を痛めています。「麺を打てなくなったら店じまいします。でも、祖父から続く店は常連さんが多く、できるだけ頑張りますよ」と体に鞭打ち、頑張っています。

【データ】
・住所 前橋市住吉町2-12-7
・電話 027-231-3828
・営業 11時30 分~13時30分
・定休 月曜、火曜

【主なメニュー】
ラーメン・・・600円
チャシウメン・・・700円
ワンタンメン・・・700円
炒飯・・・770円
餃子・・・320円  
プラスワン
炒飯

炒飯

炒飯は皿ではなく、丼に入ってきます。
これも昔から変わらぬ提供の仕方。
具はチャシウに卵、ネギとグリーンピース。グリーンピース抜きにされる年配の方もいるとか。
ラーメンと同じく、奇をてらわず、王道の味を守っています。パラパラしていながら、しっとり感があります。
量が多いので、ラーメンと一緒なら半炒飯をお薦めします。

前橋らーめんマップ

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